足のにおいをなくす手術はあるの?ワキガと同じ手術ではないの?
足もわきも単に汗臭いにおいは別にして、独特なにおいがします。この独特なにおいは全く違うにおいの種類になります。ワキガ(腋臭)のにおいはアポクリン腺(汗腺)からの汗が原因で、その汗が酸化して独特のにおいを発します。細菌が汗や皮脂を元に繁殖してにおいも発します。足のにおいは細菌が関係してにおいを発するのは同じですが、ワキガの独特のにおいを発する元のアポクリン腺は足にはありません。
ワキガの手術はこのアポクリン腺を取ることを指します。アポクリン腺は普通の汗腺(エクリン腺)とは違い、少数で点在しているだけなので切除することが可能なのです。大きさも目視出来る位の小さなツブなので分かりやすいです。これに比べ体中に有る普通の汗腺(エクリン腺)は、小さいですしいたることろにあります。足の裏にも同様に多くありますので、足の手術で取ることは現実的ではなく、行われることはほとんどありません。
アポクリン腺は足裏にはありません。普通の汗は無臭ですが、酸化して臭くなります
アポクリン腺の汗はワキガの鼻を刺すにおいですが、足裏のエクリン腺からの汗はそのにおいとは違います。本来、体から出る普通の汗は無臭ですが、足やわきは汗がこもって蒸れて酸化するので、他の部位からでる汗とはにおいが違います。でもあの独特の足の悪臭にはなりません。
足のにおいは汗が一番の原因ではありません。足のムワッとするにおいは細菌が繁殖して発します。わきも細菌が関係して発するにおいがありますが、足のにおいの種類とは違います。細菌が増えるのは汗も関係ありますが、汗を少ししか、かかなくてもにおいは発します。サンダルでもくさくなるがそれにあたります。もちろん汗をより多くかくと靴の中では高温多湿になるので細菌の増殖率は高くなります。しかし重症の多汗症ではない限り手術を行うことはほとんどありませんし、においを取るためのだけの手術はありません。なぜなら人の体と細菌の関係を取り除くことは不可能だからです。
汗を止める手術はあるけれど、リスクを伴います。覚悟はありますか?
どうしても足の汗を無くしたい人は交感神経を遮断する手術をすれば汗は出なくなりますが、これには副作用があります。遮断したところとは別の場所に汗がより多く出てしまうのです。本来そこから出る分の汗を他の場所から出すので、出る場所によってはかなりビショビショになってしまいます。これはこれでかなりの覚悟が必要になります。
仮にこれでにおいがしなくなったとしても、本人は「まだにおう!?」と思う人が多くなるのも容易に考えられます。ワキガの手術でも多くの人が術後に感じてしまう、においの不思議なところがあります。明らかに今までのアポクリン腺のにおいが無くなっているいるのに、ただの汗臭いにおいが気になってしまって、「手術は上手くいってなかったのでは?」と思ってしまいます。人のにおいの感じ方は個人差もありますが、非常にあいまいであり、新たなにおいをくさいにおいと感じてしまうのです。
においをとると言うことは、病気を治すわけではなく、個々が本来持っている機能を取り除く美容の分野になります。その為に自己判断の部分が非常に大きく、金額も高いしリスクもあります。安易に手術をするのではなく、術後のリスクも受け入れる覚悟がないと出来ません。特に汗は運動(体温調整)か気持ち(精神)のどちらかでしか出ませんので、術後の状態によっては気持ちが不安定になり、より汗をかいてしまうこともあるのです。