多汗症の手術とボトックス注射はどう?足のにおいはしなくなる?
人より多く汗をかくとか、多汗症だと思うと言う人がいますがほとんどの人が、思い過ごしの場合が多いようです。少し重く思ってしまうのが人の性ですし、汗の量は人とは比べにくいですからしょうがありません。多汗症は見ているだけで、見る見るうちに汗が出てきます。重症だと流れる様にタラタラと出て、額から滝のようにとは言いませんが、手のひらからしたたり落ちるぐらい出ます。
病名としては足蹠多汗症(そくせき)/手掌足底多汗症(しゅしょうそくてい)/手掌多汗症(しゅしょう)などです。多汗症の手術は、交感神経を遮断するのが一般的です。挿入する場所や切る場所は先生によって違うこともありますが、脇から入れて背骨近くの交感神経を切ることになります。時間も数十分で終わることもあり、それほど大掛かりではありません。今ではクリップなどで挟み込んでしまうのもあるようです。
しかし、多汗症の手術自体は大変ではありませんが、術後の副作用といいますか後遺症を考えなくてはいけないのです。例えば手の汗腺を抑える神経を遮断すると、ほとんどと言っていいほど別の場所に汗がより多く出てきます。代償性発汗と言い、背中やお腹、下半身により多くの汗が出ます。そしてまたこの汗が気になり始めて、治療にあたるのです。その為に一概に手術をしてしまえば楽になるとは言い切れません。同じことの繰り返しになる事も含め、かなりの覚悟が必要になります。
汗は運動性(体温の調整)か精神性(緊張などの気持ち)のどちらかで発汗します。味覚性発汗もありますが、顔と頭しか汗をかかないのでここでは除外します。多汗症は精神性の発汗が多いので、気持ちを落ち着かせる精神性の薬などの内服薬での治療もあります。美容系の病院では、制汗クリームや独自の薬を使う所もあり自己判断による診療もあります。
ボトックス注射/ボツリヌス注射
手術の覚悟は重症ではない限り無理だと思います。でも短期間でも汗を抑えられれば良いと考えるなら、ボトックス注射/ボツリヌス注射の方がいいと思います。ボトックス注射は、汗を出させる成分を抑える薬をその場所に注射します。効果期間は3ヶ月から6ヶ月ぐらいが目安です。夏場だけとか重要な時だけ汗を出させなくしたい時にします。手術した後になってしまう代償性発汗もボトックス注射で治療にあたることも多いです。
足のにおいはなくなるの?
足のにおいと汗の関係について、においの原因で多汗を第一に考える人もいますが、汗を防いでも残念ながらにおいが出なくなるとは限りません。確かにいっぱい汗をかくよりか、かかないで済んだ方がいいですし、においも薄くなることも考えられます。人によってはサンダルでも、家にいて素足でもくさい事があります。そう考えると確かにやってみないと分からないと言われればそうですが、そこまでのリスクと追ってまで手術を行うのは現実的には難しいでしょう。
足のにおいは明らかにワキガのにおいとは違いますので、アポクリン腺が無い足の治療でにおいを消すのは、難しいのが現状です。仮に汗を遮断してにおいが無くなったとしても、違うにおいを探し「治療は上手くいかなかったのかな?」と思ってしまうのです。これはワキガのアポクリン腺の手術でもよくあることです。汗腺を切除して独特のにおいが取れたとしても、通常のエクリン腺からでた汗がこもって酸化したにおいで思ってしまうのです。このようなことも含め手術を行うか判断しないといけないのです。
一度診てもらいたいのなら
もし多汗症やワキガ、足のにおいが気になり一回診てもらいたいでしたら2つの考え方があると思います。においというのは基本的に病気ではありません。そのため多汗、ワキガ、足のにおいは病気と美容の観点から診ることになります。医療機関で診るとなるとまず皮膚科に行くと思いますが、多分これだけではほぼ、納得できるような診断結果にはならないと思います。だって病気ではないからです。
病気ではないものを自分の思いに近い状態にするために美容の分野があります。多汗、ワキガ、足のにおいは美容の分野になることが多いのでこの辺のことを頭に入れておくといいと思います。美容の方の病院では色々な病院がありますが、診てもらうのなら金額で探すのではなくできるだけ症例数(患者数)が多いところがいいです。
患者数や症例数が病院の格や信用の実績になってきます。その後に考えるのが施術前後のカウンセリング、何かあった時の保証、値段などになってきますので家から近いとか安いとかではなく症例数の多さが大事です。もし手術や注射をしようと思うのならなおさらです。